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IBANES Destroyer II のピックアップ交換
2015.06.28ギターのカスタマイズ
この記事の製作・改造・作業内容
2014年秋にトレモロブリッジをフロイド・タイプに換装したIBANES Destroyer II 。
ハイ・ポジションのカッタウェイとセットネックのヒール部分の滑らかな処理により演奏性は抜群。
しかし、例えばレスポール・カスタムのワインレッドと比較すると、ハイエンドが弱く丸っこいサウンドというか、
何か全体的にモワーンとした感じなのが気になっていた。
前述のカスタムは、ボディがメイプル・トップでマホガニー・バック、ネックがメイプル、エボニー指板。
Destroyer II の方はというと、ボディがメイプル・トップでバスウッド・バック、ネックがメイプル、ローズウッド指板。
ということでウッド・マテリアルは似た構成でありながら、ここまでサウンド・キャラクターが違うのは何故なのか。
勿論、木材、ハードウェア含めたトータル・バランスがサウンドを決定するので、何かひとつに原因を求めることはできない。
しかし何とか好みのサウンドにしたいと思い、Destroyer II オリジナルで搭載されているV-5ピックアップを別のヤツに交換してみることにした。
25年位前にディマジオのスーパーディストーションとかダンカンのJBに交換してみたことはあったが、それ以来だ。
特にJBはレスポール・カスタムのホワイトを含め3本のギターに組み込んだお気に入りだった。
リア・ピックアップは、ダンカンのSH-6 その名も”ディストーション”をセレクト。
SH-4よりも抜けが良く、名前ほどには汚くない音とのネット上の評判を信じて試してみたかったのだ。
フロントはJBに付け替えたカスタムのホワイトに付いていた、ベースプレートにPAT NO.2737842と刻印された刻印ナンバードPAF!
20年近く押入れで眠っていたヤツだ。
SH-6は通販で調達。
しかし何点か問題が。
まず、SH-6のボビンに入ったセイモアダンカンのロゴ。
これは要らないので消したい。いつからロゴなんて入るようになったんだろうか?
そしてもうひとつはDestroyer II 側の問題。
V-5はゴールドメッキが施されたプラスチック製のエスカッションに吊るされているのだが、これがビス3本止めなのだ。
ボビンごとの微妙な調整をもくろんでのことなんだろうが、大味なキャラクターのV-5でそんな機能が必要だったのだろうか?
とにかくこのままではビス2本止めのSH-6が装着できない。
エスカッションごと替えることも考えたが、エスカッション底はボディの形状に合わせて加工されているので、できればこれは活かしたい。
良い感じに経年変化しているゴールドメッキの味も捨てがたいし。
下準備1 ダンカンのロゴ消し
車の塗装修復用のコンパウンド3点セット(細/中細/極細)の細で、チマチマと研磨して消していく。
写真は消している途中の状態。消えたら極細で調整する。
下準備2 エスカッションのビス穴開け
ちょっと乱暴だが、ピックアップがまだボディについている状態のまま作業した。
ピックアップを吊るすビスの径が役2mmなのでそのサイズに合わせて、エスカッション上部の2つの既存穴の中央にドリルで穴を開ける。
V-5を撤去し換装用ピックアップをセット
そしてエスカッションの固定ビスをはずして配線もはずし、V-5をエスカッションごとボディから撤去。
エスカッションに換装用ピックアップをセットしてからポットへのハンダ付け作業に移る。
ますは、PAF。
元々カスタムのリアに付いていた為かリード線が短いので赤黒2芯リード線で延長し、フロント側のポットにハンダ付け。
写真はフロントに装着した状態。
弦はめんどくさいので付けたままで緩めてある。
ボディ裏のトレモロブロックとスプリングのアンカーの間に板を挟み、弦を緩めてもトレモロブロックが動かないようにしている。
続いてリアもセット。
SH-6からは赤、白、黒、緑のリード線が生えているので下記サイトを参考にリード線の処理をしてポットにハンダ付け。
http://homepage3.nifty.com/35guitar/circuit/hb.html
キャビティのフタも閉じてセッティング完了。
サウンド比較
どれだけサウンドが変化したか、弾き比べてみた。
分厚い感じを残しつつエッジが立った、何と言うか噛み付くようなサウンドになった気がする。
そのため、ピッキングしたときの出音のレスポンスがよく感じられ、弾いていて楽しくなる。(これ重要)
フロントの甘過ぎないメロウな感じも良いね!
ピックアップ交換はホント25年ぶりくらいで、当時はハンダ小手とカッター(!)くらいしか無い状態で作業したけど、今回は事前に調査や準備をしっかり行い、工具やリード線、リード線をまとめるビニールチューブなど、一式揃えた万全の体制で作業を実施。
事前調査の際のネットでの情報収集も25年前では考えられなかった事だ。
便利な時代になったものだ。
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