ギター製作 初号機 モッキンバード その7 ボディの作業(FLOYDROSEざぐりとバインディング巻き)
2017.04.22ギター製作
ボディにFLOYDROSE用ざぐりを施します
今回製作しているモッキンバードはボディ・トップに厚さ15mmのメイプルを貼ってアーチド・トップにしようと思っています。見た目のゴージャスさと音響的な効果の実験でもあります。
なので、アーチというかカーブを付ける前のトップが平坦なうちに、精度が要求されるブリッジ周辺のざぐり加工をやっておきます。
使用するブリッジは、GOTOHの1996T。元々はFLOYDROSEライセンスものですが、最近はライセンス表記をしなくても良くなったようです。まずはトレモロ・ブロック用の貫通穴をボディに開けます。648mmのスケール・ラインを目安に寸法を書き込んで、トリマーでほぼほぼフリーハンドで掘りました。
トレモロ・ブロック用の貫通穴ができたら、ボディにブリッジを乗せ、1弦と6弦に糸を張ってブリッジの位置を確定させます。
メイプルのトップ・ボードがセンター合わせの2ピースなので、中心線が分かりやすくて助かります。
位置が確定したら、スタッド・アンカー穴の位置に点を、落とし込み(リセス加工)の外周に線を書いておきます。
で、いざトリマーと思ったら小雨がパラついてきたので屋内に一旦避難しました。
この間に指板に埋め込んだポジション白蝶貝の指板面から飛び出た部分をサンディングしておきます。まだアールは付けておりません。
雨があがって、トリマー作業を再開。
指板が平坦になったので指板サイドのバインディングをガイドにベアリング付きビットを装着したトリマーでネックの幅を成形。
さらに、ボディの作業を再開しました。
まず、直径10mm深さ25mmでスタッド・アンカー穴を開けました。
厚紙を巻いたヤツを仮アンカーにしてスタッドをセット。ブリッジを置いて弦の通りを確認しています。
毎回ドキドキする瞬間ですが、なんとか大丈夫そうです。
GOTOHの1996Tですが、6弦側はナイフエッジが直線なのでスタッド位置も多少のマージンがあります。なので、精度は1弦側のスタッド位置次第なんですよね。
で、リセスも深さ5mm程度をヘッド側の直線だけアルミアングルをガイドにして、あとはフリーハンドのトリマーで。
先ほどアンカー穴の深さを25mmにしたのは、このリセスの深さ5mmを足した分です。
ということは、トップボード15mm – リセス5mm = 10mmのメイプル部分にアンカーが埋まるわけです。アンカー高さの残り10mmはバスウッド部分になりますが、前回の零号機アイスマンはアンカー20mmのほとんどが柔らかいバスウッド部分だったので、この辺りの違いがサウンドにどう反映されるのかが楽しみです。
ボディ裏のスプリング用スペースも寸法を書き込んで、またもやフリーハンドのトリマー。
トリマーをそーっと進めていけばほぼ直線が出せるので、あとはペーパーで修正してベアリング付きビットで深さを出していけばなんとかなります。
今回は深さ20mmちょいくらいにしました。
ボディのバインディング巻き
場面は変わってボディのバインディングです。
ギターワークスさんより購入した、「ラミネイトバインディング(パーフリング) 黒/白/黒/白4p 厚2X高6X長1230mmというヤツを巻いていきます。
黒白で4層になっているのでパーフリングの細かい作業が無しで見た目が同じようにできる便利な商品です。
ですがツノの突起の関係で外周が意外と長いモッキンバードでは長さが足りませんで、慌ててもう1本を追加発注しました。現物で試したところ、レスポールならギリ1本で間に合う感じですね。
ボディの尖っている部分ごとにバインディングをカットしてセメダインCで接着していきます。
1弦側のツノの先端は本来は尖っている部分ですが、バインディングを曲げて対処しました。
古新聞を束ねる用の梱包紐をグルグル巻きにして固定します。これがなかなかボディにピッタリ合わず苦戦します。
最終的に梱包用ビニールまで動員しました。
今回はバインディング用の溝を事前にキレイに掃除しておいたので前回のアイスマンよりも上手く巻けました。
尖った部分はバインディング素材をアセトンで溶かしてドロドロになったヤツを塗ってスキ間を補修しております。
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