自作ギター 参号機 黒柿エレキング その1
2017.09.17ギター製作
この記事の製作・改造・作業内容
ボディ作成ギター製作第四弾はトレモロレス
前作の変形ランディVがようやく馴染んできまして、嬉々として弾きまくっている今日この頃ですが、変形ランディV製作時から温めていたプロジェクトを開始したいと思います。
ここまで3本のギターを制作してきましたが、全てFLOYDROSE或いはそのライセンスものの所謂ロッキング・トレモロを搭載したタイプでした。
がしかしプレイスタイル的に元々アーム野郎でもないし、構造的にもせっかくのスルーネックがトレモロ・ブロック用の貫通穴で分断させられてしまうことによる音響的なデメリットが気になっておりました。
ということでトレモロ・レスを・・・となるわけですが、ありがちなチューン・オー・マチックやストラト・タイプのハードテイル・ブリッジも面白くないし、、と思っていたところ、シャーラーのSTMというローラー・ブリッジを発見。
こいつはTOMタイプとの互換性がありながら、弦間ピッチを可動サドルによって微調整できるという優れものなんですね。
ストラトとレスポールを所有しているプレイヤーならご存知だと思いますが、ストラトの弦間ピッチ10.8mmに対してレスポールは10.4mmと、実は若干違うんですねー。たった0.4mmではありますが、これが1弦から6弦となりますと、2mmの差になるわけですね。
ストラトからレスポールに持ち替えた時の「何か弾きやすい感じ」の正体はコレとスケール長(ストラト=648mm、レスポール=628mm)だと思います。
でさらに、テイルピースを使用せず、テレキャスターみたいに弦をボディ裏に通してみようと思います。最近流行りの多弦ギターやロング・スケールものでも見られる仕様で、「サスティンが長くなる」という都市伝説もあります。
というわけで、シャーラーのブリッジありきで始まった新作の構想。
これまでは3本とも全て黒の塗りつぶしにしていたフィニッシュですが、4本目はどうせなら木目を活かしたシースルーにして外見にも拘りたいところ。
ボディのトップ材としてド素人には敷居の高いカーリー・メイプルなんかも候補ではありましたが、ヤフオクで黒柿の板(13mm厚)が出品されていたので急いでゲットしました。
元々は普通の木工用で出品されていたもので、説明には10年以上自然乾燥した、とありますが、ギター用の木材ってどのような乾燥工程を経ているのか調べたところ、自然乾燥で含水率20~30%にしたあと、さらに人工的に7%くらいまで落としているようです。
そこで含水率計を入手してアイモクから購入した各種木材の含水率を計測してみたところ、大体7~8%の数値でした。
で、黒柿ですが、こいつは12~13%!
ギター用としてはちょっと含水率が高いかもしれませんが、試しにやってみようと思います。
大体のイメージはこんな感じ。
変形ながらバランスの良いアイスマンのシェイプにしようと思います。
トップ材の模様は黒柿ならではのイレギュラーな縞々なのでウルトラセブンに登場した怪獣エレキングを彷彿させます。
そこでこのギターはエレキングと命名することにしました。
ということは・・・
そうです!ポジションもいつものブロック・インレイでは無く、イナズマ・タイプに!
元ネタはハード・ロック・バンドAC/DCのロゴのスラッシュ部分のデザインですね。
木材調達
黒柿以外の木材はアイモクさんより調達しました。
スルーネック材、ウイング用バスウッド(32mm厚)、指板用エボニー、バインディング用カーリーメイプル(2mm厚)です。
ところが大失敗!
スルーネック材はギター用で発注していたんですが、アイスマンにはベース用じゃないと寸足らずでした!
ということで、前回の変形ランディVコンコルドのネックをカットした余りの部分を使ってみることにしました。
こんなこともあろうかと、ヘッド部分は既にスカーフジョイントでくっ付け済です。
ネックのヒールにあたる部分からボディへ至る辺りの厚さが薄いのが気がかりですが・・・・
ボディのテンプレートを黒柿に貼ってカットしていきます。
カットした黒柿トップ材をボディトップ部分を12mm程カットしたスルーネック材に乗っけてみました。
スルーネック材はトラス・ロッド用の溝もコンコルド作成時についでに掘っておいてありました。
黒柿のトップ材は白い部分に虫食い穴が多数あります。黒い部分には無いので多分白い部分は食べると美味しいんでしょう。
ウッドエポキシでパテ埋めしちゃいます。
この記事でやってる事
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