スルーネックでギター製作 零号機アイスマン その1 木材調達~指板製作

ギター製作

この記事の製作・改造・作業内容

指板作成

ギター製作第一弾はアイスマン!

これまで何本も下手なりにギターを改造してきたわけですが、塗装を剝いだ状態のギターを見ていると、「これだったらオレにも作れんじゃね」とカン違いするようになってきました。
しかし、専用工具も無いし一体どうしたら良いのか、木材はどこで入手するのか等々、手順が全くわかりません。そこで、色んなビルダー様達のブログやサイトを拝見して研究しました。
凄い電動工具を揃えている方も居れば、なるべく手作業で製作している方も居ました。
条件や環境は違えど皆さんに共通しているのは、様々な工夫を凝らしていること。
失敗やそのリカバリーも色々と紹介されていて、勇気が湧いてきました。
ということで、イラストレーターでギターの写真をトレースし、簡単に設計してみました。
iceman_plan

モデルはIBANEZが世界に誇るアイスマン。
ヘッドは手持ちギターとの汎用性を考慮して片側6連のペグを想定してのもの。
ブリッジはFLOYDROSEにします。
特にアーム野郎では無いんですが、あったら便利だし、FLOYDROSEのメカニカルなルックスが好きなんですよ。

一番悩んだのはネックとボディのセット方法。
一般的な方法論としては、、
1.ストラトみたいなデタッチャブル
2.レスポールみたいなセットネック
3.スルーネック
だと思います。
ハイポジションで段差があるデタッチャブルは好みでは無いので、2か3からの選択となります。
セットネックはネックとボディを並行して作業できる反面、ネックをボディにセットする加工が難しそうです。
スルーネックはネックとスルーネックのボディ部が一体化していることによる取り回しの難しさや作業手順がややこしそうです。
さあ、どうするか・・・

木材をアイモクに発注!

1週間くらい調査した結果、スルーネックを採用することにしました。
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で、アイチ木材さんに木材を発注!
3Pメイプルのスルーネック材、グレードBバスウッドのボディ材(ベース用)、そして指板材は失敗を考慮してAと2Aのエボニーです。
スルーネック材の存在感にはさすがに引きました。
果たして自分にできるんだろうか・・・・

まずは難関 指板製作

なかでも一番難しそうに感じたのは、指板の製作。
フレットの打ち替えは3回やりましたが、一から指板を作るのは全く別次元の話です。
スケールは648mmで設計したので、スチュワートマックの計算サイトでフレット間隔の数値をゲットし、イラレでテンプレを作ります。
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色々調べると、理論的な計算に基づいたものと物理的な弦の太さを考慮し若干ピッチが上がることを想定した修正値があるようです。
スチュマックは前者のようです。今回はスチュマックの理論値バージョンで行きます。

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届いたエボニー指板材は厚さが8mmあります。
とりあえず7mmくらいを目指して鉋で削ります。削りカスは真っ黒です。さらにペーパーでサンディングしまして、細かい粉は採取してビンに保存しておきます。
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スティックのりで理論値の方のテンプレを指板材に貼りまして、フレット溝を切っていきます。
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まずカッターで切れ目を入れて、次にオルファのPカッターでガリガリすると、ある段階で刃がスッと動きます。最後は同じくオルファのクラフトのこで4mmくらいの深さまで切ります。都度、ガイド用の定規をクランプし直すのでめんどくさいです。
最初グレードAのエボニーでやったんですが、Pカッターの工程が無かったので溝が直進にならず没にしました。
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22フレット分の溝が切れたので、指板のサイドをカットします。あとで1.5mm厚のバインディングを付けることを考慮し、0フレット部分の幅39mm、エンド部55mmくらいにしたと思います。ノコギリは普通のヤツを使用しました。
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長いアルミのアングルをノコギリのガイドにしました。結構真っすぐ切れた端材で箸が作れそうです。
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横から見たところ。
エボニーは詰まっていて切り口もキレイです。フレット溝の深さはアバウトです。
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簡単に製図したメイプルのスルーネック材の上に置いてみました。
ようやく第一歩を踏み出せた感じがします。

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